フィニッシュ カイロ 脳身研究所のblog

このブログは元JSC日本カイロプラクティック師協会会長と現九州カイロプラクティック同友会の会長、そして現日本カイロプラクティック徒手医学会副会長である荒木寛志が思いのままにつづるものです。 カイロプラクティック施療についての技法、セミナーについても予告や解説を行います。 皆さんが色々な世界を知って大きな視野を持ち、沢山の人々のお力添えになれれば幸いです。

2013年08月

「観たら分かる」なんて、憧れますよね。
初めからそう分かる人もいます。
昔、解剖学を知らないのに、人を観ると骨や内臓が透けて見えるロシアの少女がいました。
この人のここはこうなっている。と図を書くんですね。
すると内臓の異変が当たるんですね。
内臓の位置が先天的に右左入れ違っている人も透視するんです。
全て当たり
 
その子は大きくなったら医師になると言っていました。
その能力が消えないと良いですね○´∀`)ノ
 
この子の場合は特殊能力。
皆にあるとは思えません。
ではどうしたら観えるようになるか?
 
私の場合は解剖書と触診を照らし合わせる方法。
例えば右足関節を捻挫した人が来たとします。
左足関節が問題ない状態と仮定して触り比べます。
 
20年前には1人の患者さんに1時間掛けて施療してました。
半分が触診の比較(笑)
すると患者さんから「あそこは頭のてっぺんから、つま先まで全部観てくれる」と評判が立ち始めました!
こうして年月が過ぎ、次第に異常個所が触診で分かるようになってきました。
 
更に年月が過ぎ、沢山の解剖書買いあさり、イメージを詰め込みました。
そして更に年月が過ぎ、数年前からある程度身体内が透けて見えるようになってきました。
でもまだある程度ですけど…。
 
昨日も、
私「あ、胃壁が荒れてる。お腹が痛くなる事ないですか?」
患「へっ、そうなんです!先週病院で胃炎が見つかって胃薬飲んでます」
 
この方、問診の検査項目にその事は書いておりません。
観たら小弯部の内壁が分厚くなってビロビロ(笑)
一応、消しときましたけど<(_ _)>
 
さて、一昨日書いた「四肢の牽引・圧迫検査 」
あれは初級編。
 
この検査は、身体の固着箇所を観ただけでは分からない人向けです。
ですから、これを取得すると、観ただけでどこがおかしい所なのかが分かってきます。


 もう一度書いときます。
 
四肢の牽引・圧迫検査(初級編)
脚の牽引検査
①両方の足首を把握する。
②術者は上半身を後方へ倒して、その体重で両脚を軽く牽引する。
③組織が一旦止まる所があるので、そこでホールド。
④そこから更に牽引して左右の脚の抵抗感を観る。
⑤膝関節→股関節→腹部→横隔膜→胸郭上口→頚部→頭部まで。
⑥これで引っかかる部位を検出する。
 
脚の圧迫検査
①足底に母指を置いて足部を把握する。
②両脚の長軸に沿って左右に同時に圧を掛けて行く。
③組織が一旦止まる所があるので、そこでホールド。
④そこから更に圧迫して左右の脚の抵抗感を観る。
⑤膝関節→股関節→腹部→横隔膜→胸郭上口→頚部→頭部まで。
⑥これで引っかかる部位を検出する。
㊟:牽引も圧迫も1回ではなく、数回行って初めて抵抗を感じる事が多い。
 
腕の牽引検査
①両手首を把握する。
②術者は上半身を後方へ倒して、その体重で両腕を軽く牽引する。
③組織が一旦止まる所があるので、そこでホールド。
④そこから更に牽引して左右の腕の抵抗感を観る。
⑤肩関節→胸郭→横隔膜→腹部→骨盤→脚まで。
⑥これで引っかかる部位を検出する。
 
腕の圧迫検査
①万歳させて肘関節を曲げ、両肘を把握する。
 →患者の肘関節を屈曲して手は頭部の上あたりに位置する。
②肘頭部から圧を掛けて行く。
 →大抵は肩甲上腕関節部で抵抗が出る。
 

 四肢の牽引・圧迫検査(中級編)
 
今日は中級編。
何が違うか?
やり方は同じ <(_ _)>
 
追加することは、テンションが止まった所から、身体をグルリと1周眼でなぞる。
 股関節前面で抵抗→腹部→横隔膜→胸郭上口→頚部→頭部
 
 ここから、そして今度は逆回りで1周。
後頭部 →背部 →臀部 →股関節 →膝窩 →下腿後面 →足関節 →下腿前面 →膝関節 →股関節。
 
 そして逆回りもします。
 
すると、抵抗のある股関節抵抗とは別の個所に抵抗感があることが多いです。
そこを解放すると股関節の抵抗が消失もしくは緩和されます。
もし、股関節でしか抵抗が見いだせなかった場合は股関節が問題です。
でもあまりそういうケースはありません。
 
臨床で「腰痛がある人」を検査したとしましょう。
圧迫検査で、足を頭方へ押しても股関節で抵抗があり、骨盤が頭方へ動かないケース。
グルッと1周したら足関節で抵抗。
足関節を詳しく観ると踵骨の後方変位。
それをリリースすると、圧迫検査での股関節の抵抗が消失します。
すると腰痛が解消・緩和されるというシナリオです。
 
クロスラインもあります。
 →右脚 →左肩までなど。
 
例えば実例を挙げて。
「病院で坐骨神経痛と診断された左殿部痛」
左脚の圧迫検査で左股関節で抵抗。
 →左骨盤がゆらゆらと動きません。
 →しかし左足関節にも抵抗があるので検査すると内反に可動制限。
右腕の牽引検査でクロスライン上にあるS状結腸で抵抗。
 →しかしその抵抗をで眼で追うと左足関節にも固着あり。
 
確認の為に胸郭上口を足方へ圧迫検査。
 →僧帽筋を把握して左肋骨を押し下げる。
 →S状結腸で停止。
 
S状結腸間膜を膝を抱えてリリース。
 →左大腿筋膜張筋の圧痛消失と筋力正常になる。
 →左足関節の内反制限なし。
 
施療が終わって足踏みさせると、左脚が異常に軽い。
勿論、左殿部痛はありません。

牽引検査のコツ
この検査で四肢を引っ張っぱると衣服にシワが寄りますよね。
最初は、それを追うだけです。
 
何度もやっているとイメージで身体の裏側の衣服のシワが止まっている所も感じられてきます。
そこが抵抗のある場所。
 
コツは
最初両手で脚(腕)を左右同じ圧で背中に体重を掛けて、組織の遊びを取り、
最初に現れる抵抗する領域まで軽く引く事!
その後に、片側ずつ牽引して左右差を感じる事。
ゆっくり牽引しないと出てきません。
分からない時には何度か引いていると、次第にロックが掛かってきます。
 
 
圧迫検査のコツ
身体は70%ほどが水分。
圧を掛けた時に水面に立ち上がる波をイメージして追う事!
 →風呂場の水面を手で押すと出てくる波の感じ。
その波がせき止められる部位が抵抗のある場所。
 
コツは
最初両手で脚(腕)を左右同じ圧で背中に体重を掛けて、組織の遊びを取り、
最初に現れる抵抗する領域まで軽く押す事!
その後に、片側ずつ押して左右差を感じる事。
ゆっくり押さないと出てきません
 →足底の押す場所で抵抗の出方が変わるので、これは自分で模索してください。
分からない時には何度か押していると、次第にロックが掛かってきます。

ここからは閲覧注意!
責任は持てません<(_ _)>
でも誰にでも出来るようになりますから ○´∀`)ノ
 
長年やっていると、
次第に自分が行っている動作がイメージで脳にフードバックするようになります。
 
すると、
①牽引も押圧も捜査しないで、手を置いただけで分かるようになります。
 →手を置く事は「圧」が掛かりますが、触って吸引するイメージでやると牽引となります!
 
月日(年月)が経ち;
②手を置かないでも、術者のイメージで体全体で押したり引いたりするイメージを行う。
するとそのイメージのラインの流れが止まる所がおかしい所です。
 
この様に、自分の身体で何をしているか?
これが分からないと施療できません。
 
我々は手技療法家です。
手当ですから当然、圧が掛かります。
 
でもね、
押しているようだけど引いている。
手を使っているように見えても、実際は手を使っていない。
 
色々と領域が広がって行きますね。
観方が変わると効果も変わります。

 
イメージ 1
 
 
あ、違った!
こっちか、
 
イメージ 2
 
 
 

今週は消化器特集。
 
エルビス・プレスリーはジャンクフードの食べ過ぎで、体重が100kgになり、便秘で亡くなったらしい
 
砂糖の恐怖は色々と書かれています。
来週あたりにブログには書こうと思います。
 
私の食生活が良いように思う人もいるかもしれませんが…
ジャンクフードも食べますし、普通です<(_ _)>
でも家には白砂糖はありません。
妻も料理に砂糖を使いません。
 
甘いお菓子をバカ食いする時期もありましたが、
自然と興味は遠のきました<(_ _)>
 
さて、大腿部の筋群はとても消化器と関係があります。
大腿四頭筋=小腸
ハムストリングス、大腿筋膜張筋=大腸(結腸)
 
これらの筋群が緊張している時は筋力は弱化します。
そういう時には色々な問題がありますが、
その1つに消化器問題を考えます。
 
今日はその症例。


症例:60代 女性 主婦
主訴:歩行がぎこちなく、ロボットみたいで歩きづらい。
現病歴:4か月前頃から急に歩く事がぎこちなくなった。
     最初は右脚、次第に左脚も動きづらくなった。
     思えば、仰臥位で脚を内旋して脚挙げトレーニングをした後あたりから、と言う。
所見:大腿四頭筋の過緊張。
    大腿四頭筋・腸腰筋の筋力テストで筋肉がつる。
    同側性歩行障害(AKにある検査)あり。
     →脚がつるので上肢(前鋸筋と広背筋で検査しました。
    左脚長軸牽引テストでロック。
 
施療
T1LPに対して左側から刺激。
 →クロス歩行位での筋力テストが正常になる。
左大腿骨頭と左大転子を頭方から足方へ。
 →左脚長軸牽引テストでロック解除。
左第2肋骨角を頭方から足方へ。
後頭骨を伸展位に誘導
 →緊張性頸反射です。 
 →頚部伸展で大腿四頭筋が弛緩します。
EV-4
施療後は歩行が軽くなるが、左膝関節痛が気になる。
 →歩幅が広くなったためか?
 
2回目:
左膝関節痛。
立位での歩行パターン筋力テストで身体が安定せず、ふらふらする。
ブラインドスポットでは右が大きい。
 →カイロプラクティック神経学の検査の1つで、この場合は左大脳機能低下
T2RPを右刺激
 →左大脳を賦活化させるため。
硬膜静脈洞の解放
施療後は歩行が軽い。
 
3回目:
歩行がかなり早くなった。
Romberg・テストでは後方へ倒れる。
深部腱反射は両側ATRのみ消失。
左膝窩筋力3-(50%)
仰臥位で膝を抱えて、十二指腸と胆嚢周囲の緊張をリリース。
 →この技法はKOセミナー復習会で教えます<(_ _)>
 →大腿四頭筋と内転筋の緊張が一気に消失。
 →膝窩筋力も正常。
歩行が殆ど正常になり、膝関節痛も消失。
 
患「あ!カチカチの太ももが無い!(笑)」
 
しかし、Romberg・テストではまだ後方へ倒れる。
これは危ないですよ!
 
考察
この方の歩行は、膝関節を曲げずにロボットみたいに歩いていました。
大腿四頭筋が過緊張しているので、そうなりますね。
 
症状の出現には必ず原因があります!
この方の発症は突然!
その時期の事を良く聞くと、息子さんの結婚式があったと言われました。
その頃から時々、上腹部がギューと緊張していたとの事でした。
 
あくまでも考察という推察になるので、ご本人には申し訳ないのですが…
息子が結婚する事は母親にっては嬉しい事もありますが、
愛する息子が離れて行く事には悲しみもあるでしょう。
この感情は横隔膜を緊張させます。
この状態で仰臥位での脚を内旋して脚挙げトレーニングをしたらどうなります?
 →消化器問題が発生しやすくなります。
 
この症例はまだ、神経学的な要素がまだ解消しておりません<(_ _)>
複雑なので、継続的に観た方が良いですね!
 
すると、昨日電話がありました。
患「予約日に用事が出来たので一応キャンセルして、時間が取れたらまた予約します」
私「 Ψ( ̄∇ ̄)Ψ、調子はどうですか?」
患「ええ、もう殆ど大丈夫です」
私「もう少し施療した方がいですよ」
患「…、また電話しま~す」
 
ああ~、
患者さんの思いと施療家の思いには違いがありますね。
予約の電話が入る事を願う次第です<(_ _)>

四肢の牽引・圧迫検査 「中級編」…
明日にします<(_ _)>

昨日は消化器の問題で腸骨の痛みを発症した症例でした。
消化器問題をなめてはいけません。
病気の殆どが口から入って肛門から出る間での問題から生じる障害の結果です。
 
4000年の歴史を誇る東洋医学が何故「五臓六腑」を中心に考えているのか?
生きるためには食べて飲まないといけないからですね。
西洋医学が全体を観ずに細分化された教育を行っている為、視野の方向性が変化したんですね。
 
西洋医学には外科手術があります。
手技療法家には出来ない領域です。
このお陰で我々の命は随分と救われていますので、とても必要な領域です。
 →椎間板ヘルニアの手術は疑問ですけど…
 
さて、
3大死因 : 悪性新生物(癌)、心疾患、脳血管疾患
 
これらは不摂生の結果です。
これにたどり着くまで、食生活を意識していると予防できるのではないかな?
 
「癌」は:
病という字の「やまいだれ」に、口が3つに山
 
つまり、3人前ほど山ほど食べると癌と言う病になりますよ。という意味です。
 
太っている人は食べているか、太る要素のある飲み物を摂取しています。
よく「食べすぎじゃない?」と聞くと、
「いいえ、あまり食べないです」と答える。
 
よ~く聞くと、
食事は人並みだけど、コーヒー牛乳を1日2リットル飲んでいるとか、
3食の食事の間もしくは寝る前に、お菓子を食べているとか、
笑わしよる! Ψ( ̄∇ ̄)Ψ
 
KOセミナー復習会前なので、今回も消化器問題を挙げます。


症例:30代 女性 教師
主訴:腰痛、肩コリ
現病歴:1年前から徐々に発症。
既往歴:9か月前に動悸と高血圧(心エコー異常なし)。
所見:座位での筋力テスト(Oリングテスト)弱化。左短上肢-2cm。
 
施療
ベッドに両手を置いた所に座ってもらう。
 →右坐骨が外方変位
 →そのまま修正。
L3後方変位
左脛骨上1/3部が足方から頭方へ抵抗。
 →左短上肢が揃う。
右第2楔状骨が外旋して後方変位。
左下葉と横隔膜間の固着をリコイル。
 →左胸郭上口の足方への抵抗が消失。
 
2回目:
肩こり消失、腰痛は変化なし。左短上肢-1cm。
立位で体幹伸展(腰を反らす)で頸が伸展していない。
 →立位で頚部屈曲で筋力テスト(Oリングテスト)弱化。
 →長座(床に脚を伸ばして座る)で筋力テスト(Oリングテスト)弱化。
 →頚部伸展で後頸部下に疼痛。
 
左横隔膜と心膜間をリコイル
C2RA(右前方変位)
  →左短上肢揃う。
 →立位で頚部屈曲で筋力テスト(Oリングテスト)正常。
 →長座(床に脚を伸ばして座る)で筋力テスト(Oリングテスト)正常。
 →頚部伸展での後頸部下の疼痛消失。
 
3回目:
長時間の座位立位の腰痛が10→4
立位右荷重で筋力テスト(Oリングテスト)弱化。
仰臥位で右脚を頭方に圧を掛けると股関節部で止まる。
両膝を立てて左へ倒すと右腰痛。
右大腿骨1/4部が外旋変位
 →大腿骨の骨実質が骨膜の下で外旋している
 →指で骨膜を通して実質を掴んで(イメージ)リリースを待つ。
 →右脚を頭方へ圧を掛けてもロックが無く、背部まで圧が伝達する。
盲部とS状結腸をリリース
 →両膝を立てて左へ倒しても右腰痛なし。
  →立位右荷重と長座での筋力テスト(Oリングテスト)正常。
 
考察
この方は昨日の患者さんと同じ職場。
体系も似ています<(_ _)>
この方が昨日の患者さんを紹介してくれました。
昨日の方は注射されていたら、どうなっていたのか?
痛みは長期間消失しますかね?
局所じゃないんですよ。
 
身体だけ観てもダメ~。
その人を観ないと!
 →生活習慣、性格、家庭環境、職場環境など。
 
職員室にはお菓子が沢山置いてあるそうです Ψ( ̄∇ ̄)Ψ
 
この方は食事制限すると寛解するので施療期間を開けました。
でも固着した腹部のリリースは必要なので施療は行います。
 
この方の肩こりの原因は
壁側胸膜と横隔膜(前方)の固着→心膜と中頸腱膜の固着という流れ。
だから身体を反らしても頸が反らない。
検査は全身の動きを観ないといけません。
 
 
そして、腰痛の原因は
糖分の過剰摂取→腸間膜の固着による内臓体壁(筋肉)反射
→大腿筋膜張筋の弱化 →股関節周囲の固着→腰痛
長く立ったり、長く座ったりで体重負荷を維持できない状態ですね。
 

 今日のお勉強
 
四肢の牽引・圧迫検査
脚の牽引検査
①両方の足首を把握する。
②術者は上半身を後方へ倒して、その体重で両脚を軽く牽引する。
③組織が一旦止まる所があるので、そこでホールド。
④そこから更に牽引して左右の脚の抵抗感を観る。
⑤膝関節→股関節→腹部→横隔膜→胸郭上口→頚部→頭部まで。
⑥これで引っかかる部位を検出する。
 
脚の圧迫検査
①足底に母指を置いて足部を把握する。
②両脚の長軸に沿って左右に同時に圧を掛けて行く。
③組織が一旦止まる所があるので、そこでホールド。
④そこから更に圧迫して左右の脚の抵抗感を観る。
⑤膝関節→股関節→腹部→横隔膜→胸郭上口→頚部→頭部まで。
⑥これで引っかかる部位を検出する。
㊟:牽引も圧迫も1回ではなく、数回行って初めて抵抗を感じる事が多い。
 
腕の牽引検査
①両手首を把握する。
②術者は上半身を後方へ倒して、その体重で両腕を軽く牽引する。
③組織が一旦止まる所があるので、そこでホールド。
④そこから更に牽引して左右の腕の抵抗感を観る。
⑤肩関節→胸郭→横隔膜→腹部→骨盤→脚まで。
⑥これで引っかかる部位を検出する。
 
腕の圧迫検査
①万歳させて肘関節を曲げ、両肘を把握する。
 →患者の肘関節を屈曲して手は頭部の上あたりに位置する。
②肘頭部から圧を掛けて行く。
 →大抵は肩甲上腕関節部で抵抗が出る。
 
ここまでは初級編(笑)
それ以上に細かく観る必要があります!
これは明日の「中級編」で /(´o`)\オーノー!!

 

今週末は当院でKOセミナー復習会があります。
新しい参加者(カイロプラクター1名、PTが2名、柔整師1名)が4名おられます。
 
講義内容は内臓(消化器系)
 
これを知っておくと大変便利です。
私の研究所に来院される患者さんの50%以上は内臓問題で症状を訴えてみえます。
 
と言っても、
ご本人は腰痛、膝関節痛、股関節痛、肩関節痛といった整形領域のトラブルと思っておられます。
 
私は内臓障害が原因で何人もの患者さんを亡くしているので、その辛さから内臓を勉強し出しました。
 
脳血管問題は生死に関わりますが、これは禁忌症として知っておくべき領域。
しかし、関節痛で死亡することはあまりありません。
 
所が、関節痛が中々改善しない症状。
これは注意が必要です。
何故か?
それは原因はそこではないからです。
 →問診でほとんど分かりますけど…
 
整形外科は私達にとって大事な領域。
でも手術が必要な疾患以外では、案外寛解しないケースが多いのではないかと感じます。
 
これは推測で言っている訳ではありません。
私は過去10年間、理学療法室で働いておりました<(_ _)>
 
そこでは電気治療、牽引、筋肉アプローチなどやってました。
無論、手技においては今とは格段に低レベル<(_ _)>
中々解消されないケースが多い事、多い事…。
 
特に消化器系の問題で色々な部位に疼痛が出て、苦しんでいる方が多く観られます。
何故か?
 
食事するからです。
 
毎日、食べて、飲んで、口に何かしら入れこみます。
内臓はお休み出来ません<(_ _)>
筋疲労や骨折などであれば安静にすると寛解するのですけど…
 

症例:30代 女性 教師
主訴:左腸骨稜付近の痛み
現病歴:8か月前に突然痛み出す。歩行痛あり。圧痛著明。
所見:左大腿筋膜張筋の圧痛と筋力弱化(4+)
   1ヵ月前から便秘(下剤服用中)、下腹部の膨満感。
   左短上肢-2cm
 
施療:
S状結腸の緊張に対して膝を抱えた状態で弛緩させる。
 →圧痛軽減。大腿筋膜張筋筋力正常になる。
左曲(大腸の左上で下に向かってUターンしている部位)
 →左短上肢が右と長さが揃う。
左腸骨稜の骨内病変部に指タッチ。
 →圧痛消失。
 →歩行痛無。
 
考察:
この方は2年間で6kg体重が増加しています。
観るからに変な体系<(_ _)>
はじめ観た時から「あ、内蔵おかしいわ」と推測できるケース。
 
聞くところによると、
発症当時から○○スポーツ整形という病院に通院中。
そこの医師とリハビリの先生から「これは初めてのケース。原因が何だか分からない」との事。
でも8カ月間通院しています。
しかし、「今度は局部に注射するから」と言われ、怖くて慌てて来院されました。
 
最初に「あ、これ内臓おかしいよ」と告げると、
「はあ?」
当然です。
ご本人は整形外科に通院しておられますので。
 →㊟ 闇雲に「○○が悪い」とか「○○が原因」と告げる事は避けた方が良いです!
 
一般の方は勿論、医療関係者でも「はあ?」だと思います。
こういうケースは当院では山ほどあります。
 
カイロプラクターでは承知のトラブル。
 →教えないカイロプラクティックの学校もあるでしょうが…。
 
内臓と言っても、その物自体に腫瘍が出来ているとか、潰瘍ができているとか、
そういう問題ではありまあせん。
 
結腸(大腸)を支える腸間膜のトラブルが多いですね。
お腹を指でグニュグニュすると、腸は動かなければなりませんが、
このようなタイプの方は硬くて引っかかります。
そして痛いです(○◇○)!!
 
私の場合は触らないでも、観たら分かるんですが、
大抵はその内臓に該当する筋肉に緊張(痛み)があり、筋力が弱くなっています。
 →CMRTや内蔵マニピュレーションを参照。
 
但し、こういう消化器系の問題は日頃の飲食物に注意をしないといけません。
この方は唐辛子とチョコレートを手に持たせて筋力テスト(Oリングテスト)を行うと力が入りません。
カリウムと砂糖に大腸が反応しています。
つまり、摂取することで症状が維持されます。
 →この方は8カ月間。
 
慢性的にどこかしらの痛みや運動制限があるなら、飲食物の検査をして、
反応が出たなら、その飲食物を少し制限する事が問題解決の近道です。
でも一気に止めさせると脳がおかしくなって、ストレスを生じる事があるようです。
 
特に甘い物。
チョコレートなどは1割ずつ減らして行く方が良いですね。
チョコレートを食べると脳内にドーパミンが出ますね。
脳内報酬系です。
 → 瞳孔も開きます(笑)
これは恋愛と一緒で、好きな人と会う時もそうです。
もし、毎日会っていた大好きな人と遠距離恋愛になったら嫌でしょ(笑)
一気に止めるのは脳に宜しくないです。
 
バクバク食べないで、十分時間を掛けて食べると脳は満足します。
そこで日を掛けて、1割ずつ減らして行きます。
すると板チョコ1枚だったのが、段々と減って行く…はず\(^o^)/
 
こういうケースは、食生活の自己管理だけでも結構寛解して行きます。
なるだけ施療に来させないようにしないと、自然治癒能力が期待できませんので。
 

尚、今度のKOセミナー復習会は医療系の方は誰でも参加できるのですが、
もう既に参加募集を締め切っております<(_ _)>
 
 

皆さんも、ご両親への思いは色々でしょう。
 
患者さんは色々な方を紹介してくれます。
ご家族、特に年が行ったご両親の紹介も多いですね。
 
今回は一昨日書いた乳腺炎の患者さんのお婆さんの症例です。
 


症例:90歳 女性 
主訴:膝関節痛、腰痛
現病歴:30年前から腰痛(50mで休憩する)。
     2年半前に左股関節に人工関節置換術をした2,3ヶ月後に左膝関節が痛み出す。  
     特に1週間前から左脚後面全体に疼痛が起こる。
 
所見:腰が曲がった前傾姿勢。膝痛の為に跛行。
    座位で左膝関節が60度ぐらいしか屈曲できない。
    腸腰筋、大腿四頭筋の筋力は5-(90%)
 
施療
右坐骨外転変位
右大腿骨頭と大転子外転変位
右恥骨前方変位
右ASIS前方変位
左大転子外転変位
 →それぞれにイメージでタッチ(間接法)。
 →寛骨には腸骨、恥骨、坐骨がありますが、それぞれ独立した変位を起こしますので注意。
 →大腿骨も骨頭と大転子というように個別に変位を起こします。
 →何故なら、これらは「骨梁」の違いがあるからです。
 
右大腿骨下端中央が足方から頭方へ硬い。
 →これは膝関節内で大腿骨の「顆間窩」が頭方へ硬いと言う事。
左後脛骨動脈リコイル
左腸骨中央が足方へ硬い。 
 →腸骨を側面から観て「前殿筋線」が足方へ硬いということ。
 
施療後
特に最後のこのアプローチが効いて、膝関節の可動域が向上。
腰が伸びて真っ直ぐに!
更には「気を付け」で左右の足が着きました(以前は横幅1足分空いていた)。
 
2回目
もう左脚後面の痛みは無い。
しかし、歩行で左膝前面の疼痛が少しある。
腰痛は10→7で少し前傾姿勢。
 
右L5横突起が下方変位
左脛骨上1/4部が前方変位
左腸骨の前殿筋線が足方へ硬い
右ASISが頭方へ硬い
 →このASIS部の固着は深さ1cmぐらいの1点です。
 
施療後
また腰が伸びて真っ直ぐに!
更に、椅子に座ってからスーと立てる!
 →以前は大腿部に両手を着いて立ち上がっていた。
 
3回目
杖なし。
歩行時の左関節痛は消失。しかし屈曲すると75度ぐらいで膝前面に疼痛。
腰痛は10→4で前屈での仕事と歩行で痛む。
 
右仙骨底後方
L2左側方変位
 →触診では右側方変位なんですよ(笑)
 →でも私が舌で観ると左側方変位なの。
 
左後十字靱帯固着
胸郭上口が左で足方へ下がらない。
 →斜裂部の固着
左恥骨後方
左大腿骨上1/3部が左凸で下1/3分が外旋しない
 
施療後;
座位での膝関節が120度ぐらいに曲がる。
歩行がとても軽い。
 
考察
まだ施療途中ですが、
1回目の施療後に付き添いの娘さん(孫)に、
患「あら~、腰が伸びた!何でやろう?」
孫「…!(笑)」
 
2回目の施療後に、出口で靴をはく時、
患「あら~、ほら、ほら、膝が曲がる!何でやろ~?」
孫「(笑)」
 
3回目は杖も着かずに1人で来られました。
 
 90歳!
凄いですね!
 
この患者さんは股関節の手術後に医師から「外出時には杖を必ず着くように」と言われていました。
これは大事なことなのですが、
次第にバランスを崩します<(_ _)>
 
2年半も杖着いていると色々な骨に骨内病変を作るようです。
ですから、このようなケースでは、今回のように1つの骨に対して、
とても細かく観ないと「骨内力線」が整いません。
力のベクトルが歪曲していると次第に筋肉が痛み出します。
 
これから色々な組織の解放が起これば、随分と楽に生活できるはずです。
それには自己組織化という自然治癒能力にかかっています。
 
施療家の力だけではとても上手く行きません<(_ _)>
ご本人の生命力次第です。
 
90歳。
今回の驚きで、この方の生命力は格段と向上したと思います。
これから益々お元気で \(^o^)/

 
イメージ 1
 
 
 
イメージ 2
 
図:フロメテウス
良い本です。買いましょう。

↑このページのトップヘ