フィニッシュ カイロ 脳身研究所のblog

このブログは元JSC日本カイロプラクティック師協会会長と現九州カイロプラクティック同友会の会長、そして現日本カイロプラクティック徒手医学会副会長である荒木寛志が思いのままにつづるものです。 カイロプラクティック施療についての技法、セミナーについても予告や解説を行います。 皆さんが色々な世界を知って大きな視野を持ち、沢山の人々のお力添えになれれば幸いです。

2021年04月

腰椎分離症
病名から推測しても、痛いんでしょうね。
MRI画像も見せられ、怖いでしょうね。

他人事かもしれない言い方で申し訳ないですけど、
脊椎は身体を守るために、何かしら不思議な仕組みになっているようです。
例えば、脊椎の深層にある回旋筋などは、筋弛緩剤を注射しても弛緩しないらしいです。
→これを言ったのは、確か、Drコーだったかな?

弛緩したら身体は安定しませんよね。
だから弛緩しないのかも。

それと同じで、腰椎が分離したり、滑り症になっても、
痛みは取れることが多々あります。

分離症の場合、病院では3か月安静として、コルセットで対処するようです。
安静にすると折れて分離している骨は、くっつくんですかね?


症例:小学生 女子 バスケットボール部 (0103)令和3年4月5日初診
主訴:右腰痛
現病歴:3月12日バスケの練習中に発症
所見:MRIで第5腰椎分離症と診断される。
 腰部伸展はROMはかなりあるが、右腰痛あり。
 立位右ケンプテストで右腰痛。
 座位ケンプでストで右腰痛。
 SLR:右80度、左90度
 足のサイズが左が1㎝ほど短い

施療:
前回書いたように、サイズの短い側の下腹部にタッチ。
 →足のサイズが揃う。

仙腸関節の調整。
左足関節捻挫リリース。

2回目(4日後)
痛み消失。
初回の動作テストも痛みなし。

骨盤の微調整。
斜角筋リリース。
 →腰痛の時にはやった方が良いです。
両腹斜筋にタッチ。
 →筋力テスト正常となる。

終了。

考察
ご覧のように、問題としている腰部には直接は施療しておりません。
施療前に「筋肉の問題でしょう」と母親には説明しました。
ピンときていませんでしたけど(笑)

2回目に病院から処方(?)された、コルセットを持って来てました。
聞くと、1回目の施療の後に、受診予定日のために病院へ行ったそうです。
そこで渡されたとのことで、メッシュではなく、とても硬い物でした。

母「これ硬すぎて…」
私「病院では痛くない事を言いましたか?」
母「はい、言いました」
私「それでもコルセット渡されたんですか?」
母「はい、それで1か月後にまたMRI撮りに病院へ行く事になりました」
私「なんで?」

どうも、病院のシステムは分からないです。
医療でトップのDrなのに、なんで意味の無いことをするのか?
頭良いはずなんですけどね??


昔のブログに似たようなケースがありました。
ご参照ください。
http://ab3141592.livedoor.blog/archives/2011-11.html?p=2

完。

スポーツでは足のケガが多いですね。
特に、走り幅跳びや三段跳びのジャンパーにとって、
足部のケガは致命的。

今回の症例は、歩いたり、踏み込んだりしたら足部が痛むケースです。


症例:大学生 男子 陸上部(走り幅跳び、三段跳び)(8039) 令和3年4月1日
主訴:歩いたり、踏み込んだりしたら足部が痛む。
   右足は外踝の下方、左足は舟状骨付近。

所見:しゃがみは痛みなし。つま先歩行で痛む。

施療
左長母指屈筋の緊張に対して、腓骨の軸を通す。
 →緊張消失。他動で足関節を背屈させても母趾は屈曲しない。

ケーラー脂肪体の痛む場所を探す。
 →ウエッジパートにありました!
 

足関節背屈の制限因子!ケーラー脂肪体ってどんな組織?【リハビリ評価と治療】 | リハビリタイムズ


右側は外側に、左側は内側にありました。
右側を観てみると、第3腓骨筋が変。
圧痛もあり、筋力テストで80%ほど。

このケーラー脂肪体の痛みですが、
私は揉んだりしません。

現在やっている技法は、
ケーラー脂肪体の痛い側(内側が外側か)に示指と中指でタッチ。
加えて、同側の下腹部にタッチ。
30秒ぐらいで、大抵は圧痛は消失します。


この腹部の部位ですが、
経絡で言うと、「脾経」です。
腹哀(ゲノード・ミッシュウ点あたりか)、腹結、府舎になります。

これで、歩行時の左足部の痛みは消失しました。
歩かせると、左側はOK。

右側の第3腓骨筋の圧痛から、痛みのラインを追うと、
頸部で止まりました。

そこで、斜角筋を触ってみたら、
右側だけ膨隆して圧痛著名!

聞くところによると、
朝起きると、頸が痛くなっていることが多く、
頸部伸展で痛むという。

前回書いた斜角筋弛緩法を行うと、
第3腓骨筋の圧痛が消失して、筋力テストも正常となりました!

歩いても痛みなし。
筋膜連鎖なんでしょうね。

ただ、飛べるかどうかは分かりませんm(__)m


斜角筋弛緩法については、
9月4・5日のKOセミナー(上肢応用)で行います!

完。

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