フィニッシュ カイロ 脳身研究所のblog

このブログは元JSC日本カイロプラクティック師協会会長と現九州カイロプラクティック同友会の会長、そして現日本カイロプラクティック徒手医学会副会長である荒木寛志が思いのままにつづるものです。 カイロプラクティック施療についての技法、セミナーについても予告や解説を行います。 皆さんが色々な世界を知って大きな視野を持ち、沢山の人々のお力添えになれれば幸いです。

痛み学

椎間板ヘルニア
ヘルニアとは「脱出」という意味。
鼠径ヘルニアや裂孔ヘルニアもそういう意味です。

脊椎のヘルニアは、椎間板の一部が脊髄に向かって押し出されて脱出している状態。

昨日、カルテを整理していたら、MRI画像が出てきました。
3年ぐらい前の患者さんのもの ↓

高田由美子

L4/5から後方に脱出して、更に垂れ下がっています。


高田由美子2

左側の脊髄を圧迫しているのがみえます。

通常、病院ではこれが原因で痛いのだと診断されるようです。
この方はどうなったのか?


症例:40代 女性 主婦 (9114) 平成29年8月14日初診
主訴:左腰部から下肢までの痛み。
現病歴:1週間前に1日中歩き回った後に左腰部から下肢外側部に痛みが出る。
 現在は下肢の痛みのみ。
   数か月前に上体が左側へ傾いていた。

既往歴:19歳の時に腰部圧迫骨折(画像ではL2椎体か?)
所見:両臀部に圧痛

施療
左中殿筋のカウンター。
仰臥位で膝を立てた状態でL4・5の椎間板に違和感を感じる。
 →その椎間板をイメージする。

2回目(1週間後)
1回目の翌日にMRI(上記画像)でL4・5の椎間板ヘルニアと診断される。
しかし、痛みは10→3になっていた。
立位で骨盤を右→左へ移動させると左臀部痛。
初診時の左下肢痛はない。

左中殿筋のカウンター。
仰臥位で膝を立てた状態で、L4・5椎間板と前縦靭帯をイメージする。
これで、立位で骨盤を右→左へ移動させると左臀部痛は激減。

3回目(1週間後)
痛み消失してました。

考察
これは、何が効いたのか?
患部をイメージするだけで鎮痛するなら、医学はどうなるのか?
勘違いして欲しくないですが、この記事を挙げたのは、疑問を持っているからです。

これで、椎間板ヘルニアが消失するのか?
良く言われる無症候ヘルニアだったのか?
イメージではなく、中殿筋のアプローチが効いたのかもしれませんし m(__)m

3か月後にメンテナンスでお見えになりまいたが、痛みはありませんでした。
結果オーライだけど、未だに納得出来ていません。

この時期は、散々イメージを使って施療していました。
結果は良好。
でも今はあまり使っていません。

私は人間の仕組みを研究しています。
何故、そうなるのか?
何故、そうなったのか?

原因があるはずです。

それを紐解くのが仕事だと思ってやってます。
そして、その原因と症状の関係を患者さんの脳で理解してもらう事に重点を置いています。

追加:
施療中、足部を詳細に観ていませんでした!
中殿筋は股関節の安定させます。
安定には、第4・5趾側、立方骨、踵骨が関与します。
→推進の運動は第1~3趾側と楔状骨、舟状骨、距骨になります。

下肢外側から臀部なので、経絡で言うと、中殿筋側なので「胆経」になります。

IMG_0009 (2)
 図:プロメテウス
 良い本です。買いましょう。



最近は足部を詳しく観ています。

耳シリーズはまだありますが、中断 ( ̄O ̄)

今日は外傷。
外傷は一般には整形外科に行くはず…。
私の所はカイロプラクティック研究所。

でも時々来られます ((ΦωΦ))

患「先生~、うちの子が爪が剥がれて…見てもらえます~?」
私「いいよ~」 
 →禁忌症には入ってないので m(_ _)m
 →手技療法の研究のためです ( ̄^ ̄)

症例:中学生 男子 野球部 (8159)
主訴:右母趾の爪が剥がれて歩くと痛い。
現病歴:サッカー中、相手が右足に滑り込んできて母趾の爪が半分近くめくれた。
(それを教員がむしり取った)

所見:
母趾の爪が半分近くない。
母趾の先を触ると激痛で、歩行困難。

施療
1回目:
右第1末節骨と基節骨の調整。
右第1・第2楔状骨の調整。
右大腿直筋起始部タッチすると母趾を押しても痛まない。
 →起始部をタッチ(笑)
脚の軸を通す。

施療後は歩行が軽くなった。

2回目:(翌日
走れるという(笑)
しかし強くプッシュオフすると痛む。

母趾の爪の空中で圧調整。
 →患部は触りません。

脚の軸を通す。

考察
施療前に、
私「で、なんでここに来たの?」
母「だって、整形に行っても何も…(笑)」

外傷なのでどうかな?と思いましたが、
いけました。

一番のポイントは「大腿直筋起始部」でした。
母趾をタッチすると「痛みのライン」が大腿直筋起始部で止まります。
 →普通は観えないと思いますけど m(_ _)m

そこにタッチすると圧痛が消失。
だからそこ。

爪を剥された時に痛みのために、
股関節を急激に屈曲したのだろうと推測できます。

痛めた時の状態を想像しましょう!

必ず痛みを取る施療のヒントになると思います。


「痛み」というのは不思議ですね。

本人も施術者も呪縛に掛かりますね。

この子は何度も来院していて、
「痛い所は別に問題(施療ポイント)がある」

という、私の観方をとても理解してくれています。


この子の症例はとても勉強になっています。

過去の症例 ①
主訴:1週間前から右肘内側が痛む。
ボールが投げれない
X線では炎症との事。

良く観ると右前頭部の圧が抜けていない。
私「あら?ここどうかした?」
母「あ!3日前に○○からバットで叩かれました」
私「なるほど」
X線では肘の炎症との事。

所見:
右肩90度外転・肘90度屈曲からの肩の内旋ROM↓

施療
1回目:
右前頭骨圧調整
脚の軸通す。

2回目(6日後)
痛みがかなり減り、投球は80%出来る。

脚の軸を通す。
心臓の軸を通す。
右中耳の圧調整。

考察
頭を叩かれた時に右手はとっさに叩かれた所に行きますね。
これで肩から肘までロック。
 →肩外旋状態。

これではボールを上手くリリース出来ません(笑)
6日後に別の症状で来た時には右肘の痛みはありませんでした。

過去の症例②
問診
私「今日はどうしたの?」
患「数日前に下を向いて歩いていたら車のドアに前歯が当たって、
 翌日に右のお尻が痛くなりました

これですよ。
普通はお尻ととの関連性を言わないでしょ。

普通は、
患「お尻が痛いです」
私「何をしてから?」
患「分かりません」
となります。

私が痛む場所とは違う色々なポイントから痛みを消していますので、
何かの原因を自分で探してヒントをくれます。

この家族は「痛み」についての認識が変わりました。

痛みは信号。

だから痛みを解消するポイントではない事が多いです。


一昨日の同窓生。
気になるって電話してみましたら、
 
顔を洗う時に右頸の後ろが少し痛いけど、
腕も上がるし、頸を伸展しても痛くないと。
 
痛みが解消されているみたいで安心しました。
 
どうしようもない痛みには施療する側もオロオロしますね。
座ってもイタイイタイ。
寝てもイタイイタイ。
触ってもイタイイタイ。
 
どうするの?
 
その同窓生は、
これまた同窓生の整形外科医の所に行ったのだが、
 
X線異常なし。
神経が炎症していると「鎮痛薬」。
もで痛みが一向に引かないよ( ̄O ̄)
 
どうするの?
 
西洋医学?では、
検査に異常がないと問題視しないのかな?
 
かの痛み学の権威であった故・熊澤孝朗先生が言われていた、
『私は整形外科医の講義で冒頭に言うのが「あなたたちは痛みについて知っていない」と。』
 
疼痛ではなく「痛み」なのである。
このところが大事。
 
痛みは組織的問題もあるが、
その人の訴えそのものでもある。
 
熊澤先生の著書「臨牀痛み学テキスト」に:
LASPは痛みを次のように定義している。「不快な感覚性、情動性の体験であり、それには組織損傷を伴うもの、または伴っている可能性のあるものと、そのような損傷のあるような言葉で表現されるものがある」
 
つまり、身体的と心理的の2面性を強調している。
 
「患者が痛いと言ったら痛いのである」
これも熊澤先生が言われていた言葉。
 
病理的に問題がなくても、痛いなら痛いんです。
 
 
この同窓生の痛みは心理的なのかどうかは分かりません。
でも寛解して行ったことは確か。
 
その整形外科医と忘年会で会話した時に、
「そんなサイババみたいなことを言ったらダメだ!」と一蹴されたことがある。
 
その内容はカイロプラクティック神経学。
Dr.キャリックが昏睡患者を覚醒させた話。
 →セミナーでビデオで見せてくれました。
 
現実には信じられないです。
医師の彼も常識範囲で反論したのでしょう。
 
見たことない事は「無い世界」
だから知識は当然…ゼロ。
だから否定します。
 
医師の彼には罪はありませんよ。
 
でも来院する患者さんがその医師の知識の範囲で診断されます。
どうなのでしょう?
 

先日の松山セミナーで行った「タランチュラ技法」(笑)
距骨にタッチして僅か…1~2秒。
肩関節外転100度ぐらいで「イタッ!」と言ったのが、
痛みもなく150度ぐらいまでス~と挙がります。
 
体の柔らかい若い女性ではデモには適しますが、
この先生はゴツイ体格で体が硬い(笑)
初めて会う人なので「さくら」ではありません。
 
殿部にタッチ。
 →これも1~2秒。
これで殿筋の圧痛と腓腹筋の筋緊張と圧痛がなくなります。
 
胸骨柄結合にも同様。
 →手術した股関節のパトリックの可動性が広がります。
 
腹斜筋も同様。
 →弱かった筋力がガツッと安定します。
 
 
観た人、体験した人は信じるしかありませんが、
普通、ありえないでしょ。
 
医師が観たならどう思うだろうか?
 →でも…これら全て初級のもの(笑)
 
それが出来る出来ないは別として、
施療が上手くなるには体験した方が良いと思います。
 
セミナーに参加して観て、触られて、
体験する。
 
すると施療の視野が広がっていきます。
 
知らないとそのまま。
他の施療院と一生…背比べ。
 
人生楽しいだろうか?
 
 
松山セミナー。
参加した人は分からなかったと思いますm(_ _)m
でもやっていることは小学生で習う「理科程度の理論」の範囲です。
 
タッチは:
「振動と圧」
 
これだけです。
難しく考えるとできません。
 
また、松山に呼ばれれば行きますが、
皆さんの熱が冷めない内にやった方が良いと思います(笑)
自分の得意な方法でしか施療しなくなりますから。
 
信じることは救われる。
信じると救える。
 
最初はやれなくて当然。
自転車も眺めているだけでは一生掛けても…乗れないでしょ。

 
LASP(国際疼痛学会)痛みの定義:
「痛みは実質的または潜在的な組織損傷に結びつく、あるいはこのような損傷を表す言葉を使って述べられる不快な感覚・情動体験である」
 
痛みはいつも主観的である。各個人は、生涯の早い時期の損傷に関連した経験を通じて、この言葉をどんなふうに使うかを学習している。生物学者は、痛みを惹起する刺激は組織を損傷しやすいことを認識している。従って、痛みは実質的あるいは潜在的な組織損傷と結びついた体験である。痛みは身体の一カ所あるいは複数箇所の感覚であることは確かであるが、痛みはいつも不快であるので、痛みは情動体験でもある。痛みに似ているが不快でない体験、たとえばチクチクした感じは、痛みと呼ぶべきではない。不快な異常体験(異常感覚)も痛みかもしれないが、必ずしもそうとは言い切れない。なぜなら、主観的に見ると、それらが痛みの通常の感覚特性を持たないかもしれないからである。
 多くの人々は、組織損傷あるいは、それに相応した病態生理学的原因がないのに痛みがあるという。普通、これは心理学的な理由で起こる。主観的な報告から、このような経験と組織損傷による経験とを通常区別できるものではない。もし彼らが、自分の体験を痛みと思い、組織損傷によって生じる痛みと同じように報告するなら、それを痛みと受け入れるべきである。この定義は、痛みを刺激に結びつけることに避けている。侵害刺激によって、侵害受容器および侵害受容経路に引き起こされる活動が痛みであるのではなく、痛みはたいていの場合主因が身体にあることを受け入れるにしても、痛みはいつも心理学的な状態である。
 
 

 
はい、昨日は途中で終わりました<(_ _)>
 
「その触覚線維から発生した側芽が痛覚を伝える領域と一生連結しているのか?」
の続きですが…
 
元に戻るんですね~。
それだけではなく、吉村先生によると、切った神経も元に戻ると!
坐骨神経を切られても、ある期間が来ると歩けるようになると!
人間の場合は神経が太くて長いのでモルモットみたいに早く回復はしません<(_ _)>
参照;http://www.jsccnet.org/12_conf/12_conf_intervew_yoshimura.html
 
でも、発芽が戻ったり、切った神経が回復するなんてビックリ!
このように、歩けるようになったり、痛みから解放されるはずなのに…。
イメージで「もうだめだ!」と決めていたのかな~。
イメージ 1
 
実際の話、痛みが中々解消されない人が多いですよね。
実験みたいに上手く行かないな~。
 
多分、モルモットとヒトとの脳の差ですかね。
 
中枢感作
 
この聞きなれない言葉
これは脳が痛みを過敏に感じてしまう状態ですね。
 
MendellとWallが通常は痛みと感じない程度の刺激を皮膚に連続的に加えると、徐々に痛みを感じるという現象を研究していました。
その結果、皮膚の感覚受容器から脊髄に送られる信号は増加しないにもかかわらず、脳に送られる信号は増加していることを発見しました。
 
これは「wind up」と呼ばれ、中枢(脳)が疼痛の感度を増す機能を持っていることです。
 
参照;
 
④我らが守屋先生~;http://mchiro.exblog.jp/12025920/
 
感違い…なのか?
ヒト(人間)は、動物よりも大脳が発達しました。
それにより、高度な社会を営む事ができました。
しかし、高度が故に色々な事も感じるようになりました。
 
処理出来ていないんですね。
 
以前から脳は死ぬまでに20%ぐらいしか使わない。
という意見と、
その程度の使用頻度では今のヒトの行動は出来る訳が無い。
という意見。
 
色々ですね。
 
我々の手技療法の世界でも色々あります。
何でそんな方法で痛みが解消できるのか?
 
気功ではありませんが、触らずに痛みが解消することもあります。
 
こう言う事は医学、科学では説明できないので、知人の医師からは「サイババ見たいな事を言うな」と罵られました。
 
言い返しませんでしたが事実なんですけど…。
 
その医師の言う事も理解できます。
だって自分が経験していない事ですので「0」なんです。
情報が「0」なので無理はありません。
 
これは医師全てではありません。
カイロプラクティックを業としている人全てが同じ力量でもありません。
このように個人個人違います。
感じている「痛み」も個人個人違います。
だから痛みは中々共有できないから難しいのです!
 
さて、人が多く使っている感覚は何?
視覚
聴覚
触覚
味覚
嗅覚
 という5感がありますね。
 
体性感覚には;ダブっているかもしれませんが…。
痛覚
温度覚(温・冷)
触覚
圧覚
振動覚
運動感覚(筋紡錘など)
位置覚
 
それと;
内臓感覚(吐気など)
内臓痛覚
平衡感覚(前庭迷路系)
 
参照:http://bunseiri.michikusa.jp/kankaku.htm 
どれも生命を守る大事な感覚。
 
これら、
どれかが衰えると、どれかが過敏になって危機感から守るようになっていると思います。
「痛覚」もそう。
 
痛みを強く感じてしまう「中枢感作」
   ↓
歯科で外側翼突筋にアプローチして線維筋痛症が緩和される報告がありますね。
この外側翼突筋には筋紡錘がとても少ないとされています。
ということはこの外側翼突筋の固有感覚の機能をアップさせているのかな~?
それとも感度が上がった感覚を下げて、他の感覚を上げているのかな~?
 
上記にある沢山の感覚。
自分に足りないものが無いですか?
 
それを興奮させて活動できるようにすると、色々な問題が解消されるかもしれません。
 
上にある猫の写真ですけど…
もし、あの猫がケガをしていたとします。
でも、じっとしていると思いますか?
 
ヒトは動物みたいになれないから痛みが中々解消されなののかもしれませんね。
動物よりも賢過ぎる頭(脳)は良いのか悪いのか…?

 
痛みは悪者なのか?イメージ 2
 
普段痛みを感じる時には不快な気持になります。
しかし、マゾの人はある程度の痛みを快楽として感じます。
 
 
 
 
痛みを感じない方が良いな~。
そんな人になりたいな~。
 
いるんですか?
そんな人。
 
 
→いました(痛みの心理学 より)
先天的に痛み知覚が欠損している人です。
モントリオールのマックギール大学生であった「C嬢」がそうでした。
C嬢は色々な実験をされました。
 
①電気ショック
②熱湯
③鼻腔に異物挿入
④腱を強力につねる
⑤皮下にヒスタミンを注射
 
この拷問と言える実験に対してC嬢は、血圧、脈拍、呼吸数などの変化を示さなかったそうです。
 
しかし、身体には特徴的な事がありました。
X線には脊椎、膝には関節の異常がかなりあったそうです。
これは関節に痛みを感じない為に無理な姿勢を長いこと続けたり、寝返りをうたなかったり、立っている時に体重の移動をしなかったためと言われています。
 
痛みが無いと楽だったろうな~と思われるでしょうが、生まれて初めて痛みを感じた事がありました。
それは「感染症」にかかり29歳で亡くなった時でした。
 
気づかないんです。
危険だと言う警告信号に!
だから短命に終わったと思います。
 
「痛み」はある意味とても大事な守り神です。
でも脳は末梢に問題が無くても痛みとして感じる事が有ります。
こうなるとやっかいです。
 
でも痛いと言うなら痛いんです。
否定してはいけません。
 
逆に前にブログに書いたように骨折していても痛くないというなら痛くないのです。
 
この辺が痛みと言う魔物の仕業です!
 
 
私達、徒手医療家の所には沢山の訴えがあり、一番多いのが「痛み」になります。
 
以前書きましたように「痛み」と「痛い」は違います。
患者さんに問いかける時にも注意が必要です。
「痛い?」とばかり問いかけると患者さんの脳は痛がる傾向にあります。
「痛みは?」との問いかけの方が気分的にも軽いらしいです。
 
「痛い」は自分自身。
「痛み」は自分だけではありません。
 
こんな事を書くと痛みを感じている人は「何を言っているのか?」
という気持ちになるでしょう。
 
我々JSCでは去年「痛み学」という題目で山形県の守屋徹 先生にご講演頂きました。
守屋先生は一昨年の日本カイロプラクティック徒手医学会を開催するに当たり、痛み学の権威である名古屋大学名誉教授「故 熊澤孝朗 先生」と会談して頂きました。
 
抜粋;熊澤先生のお言葉
「覚えておいていただきたいことは、生理的に備えられた警告信号としての痛み、つまり生理的な痛みは「症状」としての痛みですが、中枢で可塑的な変化が出来上がってしまって末梢の痛覚受容器を介さないでも起こる痛みもあること。そして、こういう痛みは身体のどこかに傷があることを知らせる症状ではなく、新しく出来上がった「病気」だということです。」
 
「 患者が痛いと言えば痛いんだと。そう思わねばならないですね。」
 
「痛みの訴えが最も多いのは整形外科かと思いまして、10数年前から、整形外科関係の学会で講演する時には、第一声を「整形外科は痛みを全然知らん」と、そう言うことから始めることにしているんですよ。」
 
「痛みの研究が神経因性疼痛に偏ってしまったことにあるのではないでしょうか。筋骨格系、特に筋の痛みについては研究があまり進んでいなくて分からないことが多い。けれども患者は最も多いわけです。」

 
詳しくは 参照;http://www.jsccnet.org/12_conf/12_conf_main.html
 
このように「痛み」という分類が単純なものでないことが分かると思います。
 
 
さて痛みはどのようにして脳で感じるのか?
 
下図にある脊髄後角にある第Ⅰ~Ⅲ層に「痛み」情報を送るC線維とAδ線維が入っています。
 
そこから脳へ上がって行って感覚野で感じる訳ですね。
第Ⅳ層には触覚を伝えるAβ線維が入っています。
しかし、神経が損傷してあまり時間が経過すると、この線維が痛みを伝達する領域である第Ⅰ~Ⅲ層に枝を出すようになります。
 
すると触っただけでも痛みを感じるようになります(アロデニア)。
 
 
 
イメージ 1
 
図;どこのか忘れました<(_ _)>
 
その触覚線維から発生した側芽が一生連結しているのか?
そうなると慢性疼痛になってしまう~。
実はそうではないようで、戻るそうです 
 
これは明日 ○´∀`)ノ
 
 

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